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増えるD’(ディーダッシュ)な人々


 メンタルヘルスへの社会的関心が高まるなか、従来の鬱病(うつびょう)とは異なる患者が増えているという。クリニックや総合病院などで約10年間、診療現場にいる精神科医の備瀬(びせ)哲弘さん(35)は、そんな患者への処方箋(せん)として、『D’(ディーダッシュ)な人々』(マキノ出版)を執筆した。

メンタルヘルスは最近になってしきりに言われるようになりましたね・・・
 備瀬さんは「今の30代、もしくは昭和40年~50年生まれの世代に、ここ5~6年、未熟性鬱病、軽症鬱病患者が増えていると思います」と指摘する。
 「夜眠れないし、朝方は憂鬱で、会社でもやる気が起きません。鬱病ですよね、きっと」と典型的な鬱の症状を一方的に並べ立てる。「休職が必要」との診断書を書くと、患者に「気晴らしに海外にでも行ってきます」と言われた。鬱病患者なら、自責感で休職すら拒むケースが多く、海外旅行という気持ちにはならないという。
 また、「異動しないと治らない」と強く訴えられたため、診断書を書くと、会社から「鬱を利用して自分で職場を決めている」と抗議を受けた。
 このように鬱を訴えながら、自己愛、未熟、逃げなどの性格的傾向がある患者が増加しているという。「自分を主体的にコントロールしていない。すべて医者任せという態度なんです」と備瀬さん。メンタルヘルスの知識が社会的に広まったのも、このような事態を招いた一因だと指摘する。
 「精神科や心療内科で、気軽に診察を受ける。鬱病を早期治療できる状況になったことは歓迎すべきことですが、違った意味で鬱病患者への偏見が出てくるのではないかと心配しています」
 備瀬さんによると、医師は「ズングの自己評価式抑鬱尺度」(SDS)で点数をつけたり、問診によって、意欲の低下や服装、表情、声の大きさ・張り、思考の停滞を示す反応のスピードなどから、鬱病かどうかを判断する。
 だが、医学的に鬱病ではなくとも、気分の変調を訴える患者が増えていることから、備瀬さんは「Depression」(鬱病)の頭文字を取って、「D’」と名付けた。典型的な鬱ではなく、「適応障害」と診断されたり、「軽症鬱」などといわれる気分不調の患者のことだ。
 備瀬さんはD’の患者には「従来のような投薬、休職などの心理的な休息という治療だけではいけないと思います。まず、自分自身に立ち向かってください」と訴える。
 著書には、気分が晴れない読者のための「心が晴れるチェックノート」が付いている。まず、SDSで鬱病かどうか点数をチェック。D’でも点数が高い場合があるので、「SDS補足質問シート」で自分の状態を再確認。この段階で最近1カ月以上、気分の沈みが持続していたり、集中力が低下、あるいは死について考えている人には、精神科での診療を勧めている。SDSが高得点でもそれに該当しない場合はD’の可能性が高いので、自分と向き合う作業を始める。
 まず、1週間の生活記録をつけたり、生活習慣についてチェックする。そして、(1)子供のころについて(2)余暇について(3)仕事についてなどの質問をまとめた「考え方のくせを見つける質問シート」で自らの思考パターン、考え方の癖を客観視してみる。
 備瀬さんは「ストレスに対する自分の対処法を管理することがD’を治すことにつながる」と話している。
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 ■30代に多い「心の病」
 社会経済生産性本部メンタル・ヘルス研究所(東京)では昨年4月、上場企業2150社を対象に「心の病」について調査した。最近3年間で心の病が増加傾向にあると答えた企業は61・5%。年齢層でみると、30代が61%と最も多く、40代(19・3%)、10~20代(11・5%)を大きく引き離した。30代は前回、前々回の調査と比べても増えており、40代、50代は減少している。

「うつ病」だと自分で言う人はうつ病ではない、という感じでしょうか。

本当にうつ病の人は、うつ病と自覚することが大事なんでしょうけど・・・

(引用:iza!産経新聞
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